2014年9月 のアーカイブ

おげんきクリニックの岡原先生よりのお便りです

2014年9月26日 金曜日 投稿者:ステーション協議会 事務局

おげんきクリニック 岡原仁志 です。
数日前から夜は秋の心地よい虫の音が静かに溢れる素敵な大島です。
皆さま、いかがお過ごしでしょうか?

この度、私の初めての著書「奇跡が起こる【仁】の医療」が8月28日、幻冬舎ルネッサンスより出版されました。この本の趣旨と出版の経緯を皆様にお知らせする次第です。自分たちの取り組みを本にしたいと考えたのは、「ハグ」を診療に取り入れて1年ほど経った、2005(平成17)年ごろでした。私たちは、「仁」や「思いやりの医療」を念頭に、「ハグ」と「ユーモア」を医療や介護に積極的に取り入れ、たくさんの素敵な経験をさせていただき、成長してきました。

そして活動開始して約5年経った頃、いい医療・介護を届けるには地域が元気になることが必要と気づきました。そこで私たち計画を立案し、3年かけて島の廃校跡地利用という形で「地域がハグむ大往生の島プロジェクト」を2012(平成24)年より開始しました。この取り組みがテレビ朝日系列の「報道ステーション」で、2014(平成26)年3月18日に特集として放送されました。これにより、たくさんの方々に私たちの思いやりの医療・介護を知って頂きました。それをきっかけに幻冬舎ルネッサンスより、念願だった本の出版の機会を頂き、この度の出版となりました。
私たちの10年間の医療介護活動で、沢山の素敵な経験をさせて頂きました。こんな素敵な経験を皆様にも是非知って頂きたいと思い、本にまとめました。本の中のエピソードは、私たちの経験の一部です。読み返すと、自分たちなりに、「よく頑張ったな」、「よくここまできたな」というのが率直な感想です。

振り返ると、医者としても大先輩で尊敬する父、いつも優しく見守ってくれた母、この世に「仁志」と命名して生んでくれて、ありがとうございます。これからも「仁」を志し、頑張ります。幼少期と学童期に私を育んでくれた瀬戸内海の自然豊かな大島と優しい島の方々。広島の修道中学校・高等学校では「知徳併進」と「質実剛健」の「修道魂」を学びました。順天堂大学では、学是でもある「仁」と理念である「不断前進」について学びました。この場をお借りして、私をここまで育て頂きました患者さん、地域の方々、先生方や諸先輩方、友人の皆さまに感謝を申し上げたいと思います。
そして何よりも、おげんきクリニックやおげんきハグニティで共に夢にむかって、共に歩んでくれる素敵な80名の仲間、みんな、ありがとう。

また、この本には、患者さんやご家族とのエピソードをたくさん書かせていただきました。素敵な出会いに感謝です。
この出会いに導いてくれたのが、「在宅医療」であり、パッチ・アダムスです。2004年に尊敬するパッチ・アダムスから「ハグ」を教えて頂き、「日本にハグを広めてくれ」とご指示頂きました。真の意味での「仁」の医療の道を歩み始めました。

「ハグ」を医療・介護に取り入れて10年が経ちました。私は今、「ハグ」は一つの「治療法」として確立できると感じています。この本でご紹介したように、「ハグ」は不思議な力を持ち合わせ、小さな奇跡をたくさん起こしてくれます。医療行為では元気に出来ないけど、「ハグ」で元気になられる方もたくさんいらっしゃるのです。
「ハグ」やボディタッチ等のコミュニケーションは、独立した治療やケアとして世界中のさまざまな分野で確立されつつあります。私はこれらの様々な素敵なコミュニケーションを「ハグ」という一つの概念・方法で、すべての人に用いてもらえる共通のコミュニケーションツールになり得ると確信しています。

次は「ハグ」を一つの学問として確立することで、多くの方々にもっともっと幸せになってもらいたい。この本を書きながら、そのように思いました。例えば医療・介護において「ハグ療法」を治療法として確立する。また、すべての方々が幸せになれるコミュニケーションツールとして確立することが、これからの私達の目標で、今後も著作活動を続けます。

このような趣旨と経緯で、私の初めての著書「奇跡が起こる【仁】の医療」が8月28日、幻冬舎ルネッサンスより発売されました。今までの岡原仁志とおげんきクリニックのすべてとおげんきハグニティがわかります。

皆さんに是非、お読みいただきたいと思いますので、お知らせいたしました。

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